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 ▼この知床に世界中のシーカヤッカーが集まる「海の学校」をつくりたい [羅臼町]




 ▼湊 謙一さん  NPO法人しれとこラ・ウシ理事長/羅臼の宿まるみ代表取締役 [羅臼町]




 ▼大地に刻まれた歴史と文化のタイムカプセル、羅臼町郷土資料館室 [羅臼町]




▼羅臼町の位置


羅臼町は北海道の東北端で、角のように突き出た知床半島の南部を占めている。根室支庁の最北部の自治体であり、北側は網走支庁に面している。

道外からのアクセスは、最寄りの中標津空港から車で約1時間15分、女満別空港からは約2時間40分、釧路空港からは約3時間10分ほど。

鉄道が通っていないため、標津町から続く国道335号線、または北側に面する斜里町から知床横断道路(国道334号線、目梨郡羅臼町湯の沢〜斜里郡斜里町字岩宇別道道交点延長23.8q)を利用する。斜里町ウトロからは知床峠を経由して27kmの距離である。ただし、この知床横断道は11月から5月GW頃までの冬期間、閉鎖されているので要注意だ。

なお、札幌からだと旭川、北見、知床峠経由でおよそ450kmの道のりである。





▼羅臼町のプロフィール


羅臼町と北側に面する斜里町とがいわゆる世界自然遺産に登録された「知床」である。
その知床観光というと一般的には「ウトロ」である。
ウトロは「宇登呂」で、斜里町の最も東の集落になり、知床観光の拠点である。ここには1,000人前後を収容できる大型ホテルが4件あり、夏から秋にかけて人口をはるかに上回る観光客数が押し寄せる。ウトロからは知床観光の目玉である、知床五湖やカムイワッカの滝まで15kmと至近距離。夏期は南からの湿った空気を知床山脈が遮るため、半島北側のウトロでは気温もグングン上がる。

一方、半島南側の羅臼町は、夏でも冷涼だ。南からの風が知床山脈にぶつかるため濃霧の日も多い。

羅臼は、いい意味でほとんど観光地化されていない。
その理由の第一は、漁業によって成立しているまちであることが挙げられる。
アムール川から押し寄せる流氷は、豊富な植物プランクトン、アイスアルジーをもたらし、根室海峡の海に高密度の命を育む。マッコウクジラやシャチなどの大型の海洋哺乳類がこの海を目指し、また国内最大級の猛禽類オジロワシが集中して繁殖するなど、大きな生態系のサイクルが狭い範囲で循環している。
水産資源の枯渇と報じられる漁業も、羅臼漁協の昨年水揚げ高を組合員数で均せば一人2600万円とそれは決して低い水準ではない。かつてはスケソウダラの一大拠点だったが、近年はサケ、ホッケ、メンメ(キンキ)など多彩な魚種が支えている。羅臼コンブは日本でも最高級ブランドの一つとして名を知られ、最近は海洋深層水の販売にも力を注いでいる。

また、羅臼が俗化されにくいのは、車で容易にアプローチできる自然が少ないこともある。羅臼側から登る羅臼岳は上級者向けであり、知床半島最大の湖、羅臼湖へはアクセスしようにも駐車場所がない。知床岬へは道の終点、相泊から海岸沿いに歩いていくことができるが、潮の干満を見極め渡渉する場所や、ザイルを使用する箇所もあるので、一般向けではない。

「大自然・知床」と別の路線では、武田泰淳の小説「ひかりごけ」で一躍有名になったマッカウス洞窟のヒカリゴケ、ドラマ「北の国から 2002遺言」のロケ地などが観光スポットとして知られる。

また、町内には海辺の露天、セセキ温泉や最東端の相泊温泉、高温で有名な熊の湯など地元の方が普段から利用される名湯がある。
※最近は観光客のマナーの悪化が懸念されており、今後、閉鎖される可能性もあるため利用に際しては十分注意を。

孤高で、素朴。
羅臼では、人の営みを含めた大きな自然の循環が体感できる。

(2006年7月記)


 ▼羅臼町役場公式サイトはコチラ 
 
羅臼町中心部
▲羅臼の中心部。海に向かって開かれた町である

オオセグロカモメ
エゾシカ
▲屋根の上に営巣するオオセグロカモメ(上)に、道路を闊歩するエゾシカ(下)。ここでは人と野生動物の生活圏が重なり合っている

漁船
魚市場
▲漁港に連なる漁船。朝、魚市場には水揚げされた魚が並ぶ。エゾメバル、ハタハタ、コマイ、カレイ、トキシラズ、マダコ…。羅臼では定置網(33カ統)、刺し網が主流。カニなどはカゴ漁で、底引き網は「海の森を畑にする」として行われていない



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