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▼旅して見つけた東オホーツクの理想郷
山下健吾さん 旅人の宿「ロッジ風景画」オーナー [清里町]
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ジャガイモ畑と小麦畑がなだらかな丘を美しく彩っている。
どこまでも続く深緑と黄金の絨毯。
見上げるとスラリと聳える斜里岳。
美しい稜線が大地を見守る。
今回訪問した「ロッジ風景画」はそんな景色を独り占めする絶好の場所に建っていた。
三角屋根のシルエットが可愛らしい木造2階+ロフト付きのハンドメイドペンション。
入り口ではオーナーご夫妻の愛犬、ムギがお出迎え。
オーナーご夫妻の山下健吾さんと奥さんの亜矢さんはともに埼玉県の出身。
雄大な風景と家庭的なもてなしが評判で、毎年道外からも多くのお客さんが訪れる。この日も一人で道内を回っている関西からの女性ライダーや、釧路からの団体さんなどで部屋は満室、賑やかだった。
ロッジ風景画では2002年からホームページを立ち上げており、そこには山下さんご夫妻が今に至るまでの「移住記」が綴られている。
健吾さんが北海道に住もうと考えたのは、学生時代、北海道をバイクツーリングしたことがきっかけだった。それまで延べ10年にわたる都会でのサラリーマン生活に終止符を打ち、奥さんとともに北海道の上川町に移住。健吾さんはアウトドアガイドとして働きはじめる。
だが、それは自分の思い描く暮らしとは違った。
そこで今一度、自分のライフスタイルを叶えうる場所を探し求め、キャンプをしながら道内各地を転々と回る。小さな二人の子どもを連れての旅回り。
最終的に絞り込んだ斜里町、弟子屈町、清里町の3町からこの清里町を選ぶ。
「清里は近隣の町村と比較すると、特に役場の対応が親切だった。場所選びの際は、町長さんともお話しすることができたし…」
オホーツク海側の晴天率が高いこと、雨が少なくとも水が豊富であるということも判断の材料のひとつとなり、念願かなって清里町に300坪の土地を手に入れる。
それから宿が完成するまでが、またまた苦労の連続だった。
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| ▲清里市街地から車で5分。斜里岳を背景に建つ「ロッジ風景画」。人懐っこいムギが迎えてくれる(下) |
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| ▲2階から眺めるとこの通り!ロッジは山下さんが一冬かけて自らの手で組み上げた |
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農地から宅地への地目変更、ライフラインである光(電気)と水(水道)の確保。
また、この地に移り住み宿をしたいという山下さんに、地元の人は必ずしも全員賛成ではなかったという。
厳冬のオホーツクの風を受けながらも、健吾さんは自らの手でロッジを組み上げ、完成させる。
旅人の宿「ロッジ風景画」として晴れてオープンしたのは2002年春のこと。
見ず知らずの土地で暮らすことについて訊ねてみると、やはり目に見えない苦労も多いようだ。
「・・・そうですね。清里は農業が主産業ですから、斜里などの漁師町に比べると土地に執着している人が多い気がします。正直、なんだよそ者が、って距離を置く人もいますよ。どこも過疎化で人口が減っていますが、知らない人を入れるよりは、町が小さくなっても今のままでいい、という考えの人もいますし…」
だが考えてみると、そもそも北海道はアイヌを除けば皆移住者で、いま移り住んだといっても一世か、二世か、三世かの違いだけ。1960年に1万人を超えていた清里町の人口は、現在5千人。決して明るいとはいえない町の将来を考えざるを得ない。
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「最近は自分の意見を積極的に言うようにしています。別に喧嘩しているわけじゃないですから(笑)。こちらの意見も理解してもらったうえで、考えてもらいたいなと。でも全国的に見ても受け入れは北海道が一番いいと思いますよ。移住するならお勧めです」
風景画はまわりに遮るものがない耕作地の真ん中に建ち360度あたりを見渡せる。
2階からの眺望は本当に贅沢だ。
世界遺産・知床、そして秀峰・斜里岳の玄関口に位置する絶好の立地条件。山下さんは、東オホーツクガイド協会に所属して知床周辺のガイドもしている。
東オホーツクガイド協会は町内外約20名から成る民間ガイド組織。
2002年から活動していた清里町ネイチャーガイド協会を今年4月に改称、受け皿機能を強化した。
「もともとは斜里岳と羅臼岳の山岳ガイドのみだったんですけど、町の垣根を越えて、広域で案内できるガイドを派遣できる組織にしたいなと思って」
公式サイトも立ち上がり、清里や斜里の様子をリアルタイムに発信している。去年はエージェントの引き合いがあり、今年も引き続きガイドを受けている。
「だけど来て見たらこんないいとこなかった。移住者はみんなそういうし、僕もそう思います。来て住んだらますます素晴らしくて、遊び、冒険、探検、なんでもある。開発されてないですよ。この東オホーツクは。海も山も川も。我ながらすごいいいとこ選んだなと(笑)」
山下さんは、周辺のおススメ観光地やアウトドアアクティビティの相談はもちろん北海道への移住・暮らし相談などにも応じている。
東オホーツクに、北海道暮らしに関心ある方は是非アクセスを。
(2006年8月記)
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| ▲山下さんおススメの「サクラの滝」。町内を流れる清流、斜里川にある高さ3mほどの滝。サクラマスが次々に飛び出し、滝越えジャンプ |
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| ▲神秘的な龍神の池。清里町は斜里岳と摩周湖の恵みで水が豊富である |
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■ロッジ風景画
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