明治の汽笛が響いた軌跡−
狩勝ポッポの道
(旧新内駅〜そばの館)
   

北海道の東西を結ぶ幹線鉄道「官設鉄道十勝線」の整備がはじまったのは明治30年代のことです。
旭川を基点とする鉄の道は、明治34年当時、南富良野町落合まで敷かれていましたが、それからの狩勝(かりかち)峠を越える隧道掘削は難航を極めます。いくつもの隧道にアーチ橋、大築堤が建設され、十勝線が開通したのは明治40年(1907)のことでした。この落合〜新得間は狩勝峠を越えることから「狩勝線」と呼ばれました。
その後、昭和41年(1966)に現在の新線に切り替わり、狩勝線はその使命を終えます。そして平成17年(2005)、その線路跡が歩行者専用の散策路「狩勝ポッポの道」として整備され、供用をはじめました。
鉄道建設から100年を経た今も、煉瓦積みのアーチ橋や橋脚などが当時の姿をとどめています。

★☆☆☆☆
狩勝ポッポの道・旧新内駅
狩勝ポッポの道・新得そばの館
約6.2km
1時間30分〜
旧新内駅にWC、新得そばの館に売店・WCあり。
JR新得駅から約10.7km。
旧新内駅、新得そばの館にあり。
NPO法人旧狩勝線を楽しむ会 TEL:0156-64-4948
新得そばの館 住所:上川郡新得町基線102/TEL:0156-64-5888

コースNAVI
@新内駅前にはかつて黒煙を上げてこの地を駆け抜けていたSLが残されています。現在、NPO法人旧狩勝線を楽しむ会がこの車両を誰もが利用できる「狩勝線インフォメーションセンター」として運営しています。(オープンは7〜9月の土日祝日、10:00〜15:00)
A鉄道軌道なので、勾配はほとんどありません。見通しもよく歩きやすい道が続きます。
B1キロごとに道標があります。これは滝川からの距離を示しています。
C新内第一橋梁、通称まりも橋。中薪内川に架かる橋です。ここで、昭和26年(1951)5月17日、釧路発函館行急行第四列車の脱線事故がありました。
D新内第二橋梁、通称小笹川橋梁。下新内川に罹る高さ7m、アーチ径4.6mのレンガ造りのアーチ橋です。
E真っ直ぐの道を進んでいくと左手に見えてくる無線塔。
F狩勝ポッポの道の中間地点「そばの館」に到着です。ここから約6キロ先がこの散策路の終点、SL広場です。

▲2006年10月27、28日に「全道フットパスの集い」が新得町で開催されました。歩く道・歩く文化が北海道に拡がり、そして結ばれつつあります。

▲新得町には「旧狩勝線を楽しむ会」というNPOがあります。会では「旧狩勝線ガイドマップ」を発行していますので(有料)、散策される方は入手しておくとよいでしょう。理事長の竹田さんはファームイン「ヨークシャーファーム」を経営されています。

▲旧新内駅には石川啄木の碑があります。明治41年、啄木はこの十勝線に乗り釧路に向かいます。
 「忘れ来し
  煙草思ふ
  ゆけどゆけど
  山なお遠き
  雪の野の汽車
  遠くより
  笛ながながと
  ひびかせて
  汽車今とある
  森林に入る
    明治41年1月21日」

▲車も自転車も通行禁止!です。歩行者は堂々と歩けます。が、時々、馬が通っています。馬糞に注意!

▲花?実?ここだけモノトーンの森に浮かんできれいです。

▲鮮やかに色づくカラマツ。燃え上がる炎のようです。

コースVIEW
@今回のスタート地点、旧新内駅。石組み造りのホームには1922年に製造された9600型SL(59672)と、3両の客車が保存されています。

@狩勝ポッポの道の案内板が設置されています。コースはしっかり整備されているので迷うことはありません。

@SLの内部はインフォメーションセンターになっています。新得町のパンフレットや地図、当時の狩勝線の写真展示など貴重な資料を見ることができます。

A鉄道軌道に芝を蒔き整地してあるので、とても歩きやすい道です。敷き詰められた落ち葉の絨毯の上を進んでいきます。

B1キロ毎に里程標が設置されています。これは滝川から129キロの距離であることを示しています。

C「まりも橋」を渡ります。ここは昭和26年、まりも急行事件が起きた場所です。何者かが線路に細工を施し、まりも急行が横転、宙吊りとなりました。機関士が軽症を負いましたが、幸い乗客は全員無事でした。容疑者600名が捜査の対象になりましたが、結局決め手がなく事件は迷宮入りになっています。

D新内第二橋梁、小笹川橋梁です。水面からアーチ基部までは高さ2.6m、奥行きは9mです。2003年11月に土木学会選奨遺産に選ばれています。

E要所要所にこのような道標があります。

E狩勝線が廃線となった後、この新内−新得間は狩勝実験線として、研究のため脱線実験や電気機関車の走行実験などが行われました。当時、そのデータを送信していた無線等が今も残っています。

Eどこまでも続く一本道。どこまでも歩いていけそうです。

F道の左側に突如現れる広々とした駐車場。そばの館では、打ちたてのそばを味わうことができます。またそば打ち体験もできるそうです。


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